T細胞およびNK細胞培養サプリメント

大規模増殖を目指して

T細胞およびNK細胞は多くの治験で免疫療法として使用されています。これらの細胞は末梢血単核細胞(PBMC)プールから分離され、しばしば遺伝子改変されています(例えば、機能性添加のためにキメラ抗原受容体を植え付けるなど)。

これら一次細胞の有限寿命(T細胞で30-40日、NK細胞で15日。参考文献1および参考文献2)という制約下においては、治療レジメンに十分な細胞を改変・増殖させるため、培養培地の最適化が必要となります。

T細胞およびNK細胞用の無血清培養系は1987年から開発されてきましたが、細胞成長を促進する上でアルブミンは必要不可欠な血清代替成分であることが判りました(参考文献3)。統計的な培地最適化からも、アルブミンが重要要素であることが判っています(参考文献4)。

しかしアルブミンはもともと血漿分画工程の副産物であったこと、および他の血漿分子とくっつきやすいことから、長らくロット間ばらつきを制御できないと考えられてきました。

アルブミンに付着した不純物は、リンパ球の培養に栄養面で影響するだけでなく、炎症誘発作用や免疫調節作用が生じる場合があります(参考文献5)。

なぜ deAlbumin™ が良いのか

性能ばらつきを軽減するには遺伝子組み換えアルブミンの使用が考えられますが、その試みは不満足な結果となることが多いです。これは遺伝子組み換えアルブミンの不純物プロファイルが血漿由来アルブミンより低質であるためです(一貫性は高くなるのですが)。

Albcuraの deAlbumin™ は酵母由来の調製済み遺伝子組み換えrHSAで、規定されたレシピを用い、付いてくる小分子をすべて排除し、それら小分子の規定レシピにより再会合したものです。5日間培養で deAlbumin™ はアルブミンなしCDM(既知組成培地)と比較して生細胞成長を99%増大することができます。

要請により低エンドトキシン調製も対応可能です。

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DA07-20-25ML > 10 20% in DPBS T-cell, MSC 462.0

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性状

生物起源
ヒト、遺伝子組み換え、Pichia pastoris発現株
アッセイ
≧98% アルブミン、 ≧90% モノマー、PAGE手法
分子量
モノマー 〜67 kDa
エンドトキシン
<1 EU/mg タンパク質
保存温度
2~8°C
遺伝子
ALB (ヒト)

文書

参考文献

  1. Baliu-Piqué, M. et al. Frontiers in Immunology 9, (2018). Pubmed
  2. Lowry, L. E. et al. Frontiers in Immunology 8, (2017). Pubmed
  3. Polet, H. et al. The Journal of Experimental Medicine 142, 949–959 (1975). Pubmed
  4. Kim, M. M. et al. Communications Biology 2, (2019). Pubmed
  5. Lone, A. M. et al. Frontiers in Immunology 4, (2013). Pubmed